Webの世界には、実は心理学や脳科学を応用した工夫がたくさんあります。
たとえば「人は人の視線の先をつい見てしまう」「テキストよりもイメージの方が記憶に残りやすい」などです。

人の心理や脳の動きを知ることは、使いやすいサイトや注目されやすい製品を考える上で非常に役に立ちます。

そこで今回は、一見すると「なにこれ?」と言いたくなるけれど、応用すればサイト改善のヒントが得られるかもしれない、一風変わった実験を3つまとめました。

 

ゴリラの実験:すごく集中しているとき、人は…

ゴリラビデオ」というのをご存知ですか?
まだご覧になったことがない、という方はぜひ一度こちらの動画をご覧になってください。

動画の中で「白いユニフォームのメンバーが、何回パスをするか」を数えてください。


https://www.youtube.com/watch?v=vJG698U2Mvo

最後までご覧になった方はもう結末をご存知かもしれませんが、念のため。
白いユニフォームのメンバーがパスをした回数、正解は15回です。しかし、この実験の本題はそこではありません。

実は、動画の中で一度、ゴリラが画面を横切るのですが、あなたはそれに気づきましたか?というのがこの実験の本当の主旨です。
通常ならば、ゴリラが突然登場すれば当然気付くだろうと思うところですが、この動画をご覧になった方にはその難しさがお分かりいただけると思います。

こちらのユニークな実験、これまでに様々なグループによって実行されているのですが、上記で紹介したのはダニエル・シモンズ氏という心理学者の方ものです。
彼は、この「見えないゴリラ」の実験でクリストファー・チャブリス氏と共に2004年にイグ・ノーベル賞(人々を笑わせ、そして考えさせた取り組みに贈られる賞)を受賞しています。http://www.theinvisiblegorilla.com/biographies.html

こういった現象が起きるのは「ある特定のことに集中」していて、かつ「想定外の変化が起きた」場合に顕著だとのこと。
今回の動画では「パスの回数を数える」というミッションが与えられることにより、それに関係がある部分に意識を集中させています。そこに「ゴリラ」という予期せぬ存在が登場したため、見落としやすくなってしまうのです。

サイト改善に生かせるポイント

ユーザーに何か作業をお願いするような場合や、画面の一部分を変化させるような場合では、ユーザーはその変化に気付きにくくなります。見逃してほしくないメッセージは、大きくしたり動きをつけるなどして見つけてもらいやすいようにしましょう。

 

 

コーヒーカップの実験:物を思い浮かべるとき、人は…

突然ですが、「コーヒーカップ」の絵を描いてみてください。
近くに紙とペンがない方は、どんなふうに描くか、頭のなかで思い浮かべてみてください。

 

 

 

 

準備はいいですか?
あなたが描いたものとほとんど同じ絵がこの下に表示されます。

 

 

 

 

goods_pic03
どうでしょう?多くの方がこんな絵を描いたのではないでしょうか?

 

「それがどうした、当然じゃないか」と思ったあなた。
まさに世界標準的な感覚の持ち主です。

実は「コーヒカップを描いてください」と言われたとき、多くの人が「斜め上から見た」絵を描くという実験結果が出ているんです。

この変わった実験をしたのは、スティーブン・パーマーという視覚認識の研究家。世界中の人に「コーヒーカップの絵を描いてもらう」という実験をしました。すると、国籍を問わず「斜め上から」描く人が多かったそうです。世界共通の感覚だといえそうですね。
palmerの実験
http://thevisualcommunicationguy.com/2013/07/01/inside-our-heads-we-all-see-from-the-same-visual-perspective/

「普段コーヒーカップをこの角度で見ることが多いからではないか?」と思うかもしれませんが、そういうわけでもないようです。パルマー氏の実験では、他のいろいろな物を見せて認識してもらう実験も行ったそうですが、ふだん目にする角度とは違っていても、この「斜め上から」視点の図の認識速度が最も速かったそうです。

サイト改善に生かせるポイント

Webサイトでイラストや画像を用いるときは、ユーザーに認識してもらいやすいように「角度」や「視点」にも気を配りましょう。一般的な視点が分からないときは、検索エンジンの画像検索なども役に立ちます。

 

 

フルーツジュースの実験:「予想外」のことが起きたとき、人は…

最後にご紹介するのは、脳科学者のグレゴリー・バーンズ氏の実験です。こちらもかなりユニークで一風変わっています。
https://www.sciencedaily.com/releases/2001/04/010415224316.htm

被験者の口に、コンピュータ制御のマシンを使ってまたはフルーツジュースを注入します。被験者は、いつ注入されるかが予測できる場合とできない場合があります。
この状態で、注入されたときの脳の反応をfMRIスキャナー(脳の活動を視覚的に分析できる装置)で観察してみようという実験です。

それまで、快感の感覚を起こす「脳内報酬系」と呼ばれる仕組みは、その人の「好きなもの」に強く反応すると考えられていました。そのため、この実験でも被験者の好きな飲み物が注入されたときの反応が最も強く出ると予想されていました。

しかし実験の結果、被験者の好きな飲み物が注入されたときではなく、飲み物が「予想外のタイミングで」注入されたときに脳が最も強く快感を示したことが分かりました。
つまり、人に「予想外」の体験を提供することによって、その人を単に「驚かせる」だけでなく「楽しませる」ことができる、ということが分かったのです。

サイト改善に生かせるポイント

見たことがないものや予想外の展開は、人間を「驚かせる」だけでなく実際に「楽しませて」もいます。ユーザーにあなたのサイトを気に入ってもらいたければ、これまでサイトになかった新鮮な取り組みサプライズを与えてみるのも有効な手法かもしれません。

 

 

以上、今回はユニークな実験を3つご紹介しました。

かなり独創的な内容のものばかりなので、このままサイト改善に活かせるわけではありませんが、「どうすればもっとユーザーの関心を引けるだろう?」と悩んだら、人の心理や脳の専門家たちの意見からヒントを得てみるのもいいかもしれません。

また「どうすれば今のサイトをもっと良くできるだろう?」とお悩みの方は、一度Juicerにご相談ください!あなたのサイトの改善をA/Bテストでお手伝いいたします。

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